Google Workspace のストレージクォータ設定について

目次

はじめに

Google Workspace の最大の魅力と言っても良い大容量ストレージですが、ストレージの仕様上、一部のヘビーユーザーが会社のリソースを食いつぶしてしまうことがあります。あらかじめ余裕を持たした制限(クォータ値)を設定しておくことで過度なリソース消費を抑止できる可能性があります。

Google Workspace のストレージ仕様

Google Workspaceはすべてのライセンスプランでストレージプール型の提供となります。これはストレージは個人に紐づくものではなく会社(契約)に紐づくものとして定義されます。これによってライトユーザーの余ったストレージをヘビーユーザーが使うこともできストレージ利用効率が上がる仕組みとなっています。

例えばBusiness Standardを10ID契約していると2TB×10IDで20TBが会社に割り当てされます。この20TBの範囲で誰がどれだけ使っても良いという仕組みになります。

Google Workspace のストレージ

ライセンスプランごとのストレージ容量

Google Workspaceのライセンスプランごとのストレージ容量は以下の通りです。

ライセンスプラン容量(1IDあたり)
Business Starter30GB
Business Standard2TB
Business Plus5TB
Entraprise Standard5TB
Enterprise Plus5TB

ストレージクォータの設定

ここではクォータ設定の方法について解説します。以下の2点が設定可能です。

・ユーザーの保存容量の上限
・共有ドライブの保存容量の上限

この例ではユーザーの保存容量の上限を設定してみます。

STEP
管理コンソールへのアクセス

アプリランチャーなどから管理コンソールへアクセスします。

STEP
[ストレージ]→[ストレージの設定]→[管理]をクリックします。
ストレージ設定の管理
STEP
[ユーザーの保存容量の上限]をクリックします
ユーザーの保存容量の上限
STEP
[オン]を選択して[保存容量の上限]に値を入力して保存します

単位はMB/GB/TBから選択可能ですが値は整数である必要があります。1.5TBといった入力はできません。これがおすすめの値とかはありませんので決めの問題ではありますが、この例では7割使用上限としています。

クォータ設定

容量オーバーしたユーザーへの通知

Googleドライブにアクセスして左ペインの保存容量をクリックするとご自身の利用状況を確認することができます。

ストレージの利用状況確認

保存容量の上限を超えた場合は以下の状態となります

・ユーザーは新しいファイルや画像を Google ドライブに追加できなくなります。
・ユーザーはコンテンツ共同作成アプリ(Google ドキュメント、スプレッドシート、スライド、図形描画、フォームなど)で新しいファイルを作成できなくなります。保存容量の使用量を減らさない限り、影響を受けたファイルの編集やコピー、そのユーザーが所有するフォームの送信は、すべてのユーザーが行えなくなります。
・写真や動画を Google フォトに追加したり、バックアップしたりできなくなります。
・Gmail でのメールの送受信機能に影響があります。注: Education をご利用のお客様は対象外です。
・ユーザーは Google Meet で新しい会議を録画できなくなります。

システム管理者の確認

すでに上限を超えているユーザーがいないかは管理コンソール上で確認が可能です。

ストレージの利用状況確認

まとめ

この設定は組織やグループなどに対して個別に設定することも可能です。利用ユーザーの職務・職責に応じて上限値を決めることも可能となります。また、最悪ストレージが足りなくなった場合は上位のライセンスプランへアップグレードするか、既存のライセンスを追加するかで容量を増やすことが可能です。

ストレージなんてあったらあった分だけ使いますなんてことも往々にしてありますのであらかじめ制限を設けておくことで、余分な投資が必要なることを避けることができる場合があります。

それではこの記事が皆様のお役に立ちましたら幸いです。

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この記事を書いた人

大塚 英正のアバター 大塚 英正 エンジニア

主にMicrosoft365とGoogle Workspaceの販売と導入をやっています。

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