はじめに
この記事では24年12月にGoogle社より案内がありました、データ移行サービスのチャット移行機能について触れていきたいと思います。本サービスは24年12月18日時点でベータ提供となっていますので、今後手順や移行対象範囲が変更される場合があります。
※2024年12月現在ベータ版での提供になります。今後の変更や不具合があるかもしれません。
前提条件
この機能はチームおよびチャネルのチャットデータを移行するツールであり、ダイレクトチャットの移行には対応していません。Teamsすべての機能がGoogle Chatに実装されているわけでありませんので、一部移行できないものがあります。
移行できるデータと移行できないデータ
本ツールですべてのデータが移行できるわけではありません。制限事項をよく確認したうえで移行ツールの利用をご検討ください。
移行できるデータ
移行可能なデータ下記の通りです。詳細はメーカーヘルプ記事をご確認ください。
- チャネル
- チャネルの管理者(所有者)
- Google Chatで対応できる書式設定(太字、斜体、取り消し線、引用文、段落間隔、ハイパーリンク)
- 絵文字
- GIF画像
- SharePointへのリンク
- チャネルタイプ
移行できないデータ
- ダイレクトチャットのメッセージ
- ボットメッセージ
- 下線とリッチテキストの書式設定
- テーブル
- 添付ファイル
- 写真やステッカー
- ストリーム、賞賛、承認
- 組織外ユーザーおよび退職ユーザーからのチャットメッセージ
- カスタム絵文字
- 500件を超えるスレッド
データ移行
データ移行の手順は以下の通りです。
Microsof365のグローバル管理者アカウントでログインします。
チームIDを取得してCSVファイルを作成します。チームIDは[Teams管理センター]→[Teams]→[チームを管理]から[エクスポート]をクリックして一覧をダウンロードしてください。
※ Groups Idが対象のIDになります。
Microsoft365とGoogle Workspaceユーザーのメールアドレスの紐づけをCSVで作成します。
移行対象の開始日付を指定して保存します。
細かい移行条件は指定できないようです。
移行結果はレポートを出力してご確認ください。
スペースをロールアウトするとGoogle Chat上に移行されたチャネルが表示されます。
まとめ
チャットはリアルタイムコミュニケーションを行うツールであり、過去に遡ってやり取りを確認するには便利なツールとは言えません。つまりデータ移行なんてやめましょうが私のおすすめではありますが、そうもいかない事情は往々にして発生しますよね。だってサラリーマンだもの。。。
移行されたチームは下記のように、チーム名+チャネル名でスペース名になりますので、名前が被っていても問題はないようです。
ファイルが移行できない点とチャット量の多いチャネルは移行に時間がかかり過ぎる点が改善されると利用できそうかなとは思いますが、OneDriveの移行と同様に大規模のお客様には向かないサービスだとは思います。移行対象チームは絞って実行・テストしていただきますようお願いいたします。